2016年5月2日月曜日

ねじの種類(小ねじ/ボルト/タッピングねじ/木ねじ/コーススレッド)

ねじには様々な種類があります。小さくて品揃えの少ないホームセンターでも、
  • 小ねじ
  • ボルト
  • タッピングねじ
  • 木ねじ
  • コーススレッド 
これぐらいの種類は売られているのが一般的です。ねじの形状の違いや使い分けに関しては、まずねじには非常に多くの種類があり、スペックの項目も多岐にわたり、その使い分けも奥が深いものですが、ここでは一般的なDIYの愛好者にちょうど良い粒度・深度の説明を目指しました。
それぞれのねじには特徴や特性があります。適切に使い分けワンランク上のDIYを目指しましょう。

小ねじ

小ねじの写真
円筒形の本体に溝が切ってあり、頭が付いています。頭は、プラスやマイナスのものが一般的です。頭と反対の側からナットを通して材料を挟んで締め付けるか、あるいは予めネジが切られた穴に締め込んで使われます。ポイントは、ナットであれ、取り付け部分であれ、いずれにしてもあらかじめねじ山の切ってあるねじ穴に差し込んで使われるという点です。木などの材料にねじ込んで、ネジ自体がネジ山を切りながら材料を固定するというタイプのねじではありません。

ボルト

ボルトの写真
全体的には小ねじとほぼ同じです。頭の形が皿/なべ/トラスなどのものが小ねじと呼ばれるのに対し、頭の形が六角/キャップなどのもの、あるいは頭がない寸切のものは一般的にボルトと呼ばれています。

タッピングねじ

タッピングねじの写真
頭は小ねじに似ていますが、先端が尖っています。通常は、ネジの太さよりも少し小さく開けた下穴に刺し、回転しながら進んで行く事で固定する相手の材料にネジ山を刻みながら、締結します。ホームセンターに常時在庫してある製品などの一般的なものは、ネジの先端から頭の際までネジ山が付いています。この事を「全ネジ」と呼びます。材料が硬すぎるとネジを切り進む事ができません。逆に極度にもろくて欠けやすい素材や、柔らかい材料の場合は緩みや抜けが生じやすいためネジとしての緊結性を発揮できず、使えない場合があります。適度な硬さ・丈夫さのある材料に対して有効です。もともとは薄い鉄板など、金属の材料を締結する用途を想定したものの様ですが、きちんと締めつける事ができる素材であればそれ以外の、木やプラスチックの材料にも使えます。

木ねじ

木ねじの写真
全体的にタッピングネジと似ています。 タッピングネジとの違いは、タッピングねじが全ネジであるのに対し、木ねじは先端から2/3程度までしかネジ山がついておらず、ネジ頭近くはネジ山がありません。タッピングの様に、先端からネジ頭のキワまでネジ山があるものを「全ねじ」と呼ぶのに対し、「半ネジ」と呼ばれます。もうひとつの違いは、タッピングネジはネジ頭から先端近くまで同じ太さで、先端付近のみが細くなって先端が尖っているのに対し、木ねじは通常、ネジ頭のキワから先端までが全体的にテーパードしており、円錐形に近い形をしている事です。

コーススレッド

コーススレッドの写真
木ねじに似ていて、木材にさらに特化したネジです。ネジ山が木ネジよりも大きくて、ネジ山同士の間隔も広いです。多くのものは、先端が木の繊維を切り裂いて進めるように刃のようにカットされており、針葉樹材やベニヤといった軟らかめい木材ならば下穴を開けずに使用できるように設計されたネジです。インパクトドライバーとの相性がよく、建築の木工事で多用されます。全ネジ/半ネジのいずれのタイプもあります。頭の形状は、ほとんどがラッパ型もしくはラッパ型に刃をつけて頭を材料に埋め込みやすくしたものです。