2015年10月26日月曜日

ウォーターポンププライヤー

ウォーターポンププライヤーという工具の呼び名は、ポンプの整備に使われそうな雰囲気がします。実際はポンプの修理に限らず、配管作業全般で幅広く使用される工具です。大きくスライドする口の部分が特徴で、これにより幅広く様々なサイズのものを掴む事ができます。ハンドルの口から遠い部分を握って使用する事により、てこを効かせてしっかりと物を掴む事ができます。物をつかむための、プライヤーの類の工具には色々なものがあります。それらの中でこのウォーターポンププライヤーはその形状や機構により、様々な場面で便利に使い回しの効く工具です。一般家庭でも常備しておくと便利な工具でしょう。

用途

元々の用途

配管を掴む、ひねる

配管のナットを掴む、ひねる


一時的に使える用途(応用)

作業現場に用途に合った専用の工具や道具があればその方がベターですが、その様な工具が無い場合に、ウォーターポンププライヤーである程度は用を足す事ができます。

  • 六角ナット/六角ボルトの頭を保持する、締める/緩める
  • 針金/金属板を曲げる
  • 細い釘やピンを引き抜く
  • 回りにくいふたを回す
  • ナッツの殻を割る 等

選ぶポイント

サイズ

大きなものは、てこの働きを大きく得られ、 強い力で物をはさんだり、回転させたりする事が可能です。一方小さなものは、狭い場所での作業がしやすく、握る力の加減がしやすい他、携帯性に優れています。
長さ200mm位~400mm位のものが一般的です。250mm(240mm~)と300mm(290mm~)のサイズにはJIS規格があります。最初の1本を買うときに迷ったら、小ぶりのものから揃えておくのがお勧めです。

JISマーク

JISマークを取得しているものは、一定の品質の目安になります。ただし、ウォーターポンププライヤーには、各メーカーが高機能・高性能を独自に追求した結果、JISの規格外になっている製品が数多くあります。そのため、JISマーク付きの製品よりもJISマーク無しの製品の方が値段が高いという事はよくあります。

形状

2枚合わせ、3枚合わせ、グルーブジョイント(溝付き)等の接合方法があります。ガタつかず安定して使用できる様に、各メーカーの色々な工夫があります。

バネ

握る力を緩めると、自動的に開く様にバネが付いているものもあります。さらに、収納に便利な様に、そのバネをリリースできる機構を備えたものもあります。

口の素材

スタンダードなウォーターポンププライヤーは鋼鉄製です。鋼鉄製だと、強く掴んだ時に、掴んだものを傷つけてしまう場合があります。これを防いだり、軽減したりするため、口の部分にプラスチックのパーツが取り付けてあったり、プラスチックのパーツが着脱できる様になっているものもあります。しかし通常の鋼鉄のものでも、布、ゴムの板、木片などを当てて掴む事で掴むものの傷を予防したり、軽減したりする事ができます、最初の1本を買うときに迷ったら通常の鋼鉄製のものを買っておくのが幅広い用途に使えて良いでしょう。

マイナスドライバー

グリップエンド(握った時の小指側の端)がマイナスドライバーになっているものがあります。

プロの職人によく使われるブランド

五十嵐プライヤー(IPS)、トップ工業(TOP)、ロブテックス(エビ)、松坂鉄工所(MCC)、フジ矢、スーパーツール、東邦工機(HIT)、クニペックス、ミトロイ、ツノダ、トネ、KTC、ホーザン、他



IPS ウォーターポンププライヤ 250mm WP-250F


TOP マルチウォーターポンププライヤ 250mm MP250


フジ矢 ウォーターポンププライヤ―(バネ付・ドライバー付) 収納時に邪魔にならないバネ解除機能 255mm 110-250SD