DIYガイド: マイナスドライバー

とても単純形状ながら、用途の幅広い工具です。ビスやボルトの頭を回す用途では、今日のわが国ではプラスドライバーの方が圧倒的に多く用いられています。しかし、例えば水道まわりでは、マイナスドライバーが今日でも多用されています。電気工事では、ネジ頭を回す以外の様々な使い方でも多用されます。(電気工事を行うには免許が必要です)

用途

マイナスネジを回す

ビスキャップを外す

ビス頭を隠蔽したり、装飾したりするのにビスキャップが装着される事があります。これを外すのに、マイナスドライバーを使われます。水栓の水／湯の表示のインデックスなども、同様の方法で外します。

はめ込み式のカバーを外す

パーツの継ぎ目や、着脱用の溝にマイナスドライバーを差し込んで外します。樹脂製のスイッチプレート/コンセントプレートなどもこの方法で外します。

止水栓を開閉する

台所、浴室、トイレなどの止水栓には、マイナスドライバーで開閉するタイプのものが多くあります。

選ぶポイント

先端のサイズ

わが国では、プラスドライバの先端サイズはミリメートルで表されています。先端の幅のサイズです。家具、内装、電材などには5.5mm～6mmあたりのネジが良く使われています。このあたりのサイズのマイナスドライバーはDIYには必須の工具と言えるでしょう。

長さ

細い穴の奥や、奥まった部分にあるネジを回すには、長いものが便利です。しかし長いものはブレやすく、長ければ長いほど力を入れて回すのが難しくなります。一方、短いものは安定感が増し、ねじ頭部の周りの空間が狭い場合に有効な場合があります。具体的にどんな作業をするかが決まっておらず、これから漠然とDIYを始めたいのでとりあえずマイナスドライバーを準備しておきたい、といった場合には、最初の1本は75mmか100mm程度のものが無難でしょう。マイナスねじは、プラスネジや六角ネジに比べると大きな力が伝えにくいので、強く締め付ける用途にはあまり使用されません。

グリップの材質

グリップの材質は樹脂製または木製のものが一般的です。樹脂には、固くてソリッドなものや軟らかくてクッション性やグリップ性の高いものなどがあります。木製グリップのドライバーは歴史があり、見た目もクラシックな雰囲気ですが、熱さ・冷たさを手に伝えにくく、自然素材ならではの特有の質感や、使い込む事による経年変化(いわゆる使い手の手になじむ性質)があり、今日でもプロ職人に使用される事があります。

グリップの形状

グリップの形状には球、円筒、四角、六角形など、様々なものがあります。指や掛かりやすい様に凹凸が設けられているものもあります。グリップの直径が大きくなるほど、てこの効果が大きくなります。グリップに横向きの穴が貫通していて、別のドライバー等棒状のものを通して回すことにより、一層大きなてこの効果が得られる様になっている製品もあります。